牽引性脱毛症

女性だけでなく男性にもみられる牽引性脱毛症について、原因・メカニズムと対策を説明します。

牽引性脱毛症とは

頭皮を圧迫するなどの負担がかかりやすいヘアスタイルなどにより、頭皮の血行不良を起こし、血液が運んでくれる発毛のための栄養が髪まで届けられなくなることで起きる薄毛の症状です。

女性の牽引性脱毛症の原因とメカニズム

◆4つの主な原因

髪を強く引っ張るヘアスタイル

ポニーテールなど髪を結ぶヘアスタイルや、ねじったりアップしたりといった負荷のかかるヘアスタイルが主な原因と。髪が長い時間引っ張られるため、頭皮だけでなく髪や毛根にまで負荷がかかり、結果として薄毛や抜け毛につながります。

エクステの着用についても、髪の一部分に強い力がかかるため牽引性脱毛症になりやすいと言われています。その他、髪に負荷をかけるアレンジメントなどはすべて牽引性脱毛症のリスクをアップさせます。

同じ分け目を続ける

前髪からつむじまで、同じ分け目にしていることでその部分の頭皮が見えてくる場合があります。分け目をつくることで、その部分に負荷がかかりやすくなるため、牽引性脱毛症が起こりやすくなるのです。

帽子をかぶる

帽子を被り続けると、頭皮が圧迫されて血行が悪くなり、発毛サイクルに影響を与える場合があります。

頭皮には無数の毛細血管が通っており、一本一本の髪の毛の毛根に栄養を運んでいます。ところが、帽子で押さえつけることによって栄養が届きにくくなり、薄毛のような症状が出てくると考えられています。

引っ張られる状態(牽引)とは少し異なりますが、帽子の長時間の着用でも牽引性脱毛症に近い状態になります。

ロングヘア

ロングヘアにしていると、髪の一本あたりの重さが増えるため、頭皮にかかる負担が大きくなって、髪の分け目に負荷がかかります。ロングヘアの場合、頭皮全体ではなく髪の分け目から牽引性脱毛症が現れてきます。

毛が太い方(剛毛)の場合、ロングヘアにすることで頭皮にはかなりの重さが加わります。そこに、紫外線や乾燥などのダメージが加わると、さらに牽引性脱毛症が進行する可能性があります。

ヘアアイロン

巻髪にしたり、ストレートにしたりと、気軽に髪型を変えられるヘアアイロン。年齢を問わず、おしゃれを楽しむうえで欠かせないアイテムです。

しかし、ヘアアイロンは高温の熱の力を利用して髪の毛にクセをつけていくため、髪にダメージが加わります。また、アイロンを当てる際に髪を挟んで引っ張るため、髪の毛だけでなく頭皮や毛根などにも負担がかかってしまうのです。

特に毎日ヘアアイロンを使用している方は要注意。常日頃のヘアアイロンを使ってのスタイリングで髪を引っ張ると、頭皮や毛根が疲弊してしまい、気づかない間に牽引性脱毛症の原因になります。

エクステ

いわゆる「つけ毛」であるエクステは、ボリュームを出したり、髪を長く見せたりと、手軽にスタイルチェンジできることから人気のアイテムです。

しかし、エクステは地毛に装着したり編み込んだりするため、エクステをしている間は髪の毛が引っ張られた状態に。頭皮や毛根に負担がかかり続け、牽引性脱毛症を引き起こしやすくなります。

エクステによる牽引性脱毛症の場合は、広い範囲に症状が現れやすく、エクステを付けていた部分の髪の毛が抜けやすくなることも。健康な髪の毛までも抜けてしまうので、長期間にわたってエクステを使用するのは避けましょう。

◆メカニズム

牽引性脱毛症は、アップスタイルやエクステの着用など、髪の一部分への負荷がかかり続けることによって起きる脱毛症や薄毛のことです。物理的に頭皮や毛根に力がかかるため、髪が抜けやすくなってしまいます。

頻繁にヘアアレンジをしている方は、頭皮と毛根にかかるダメージが蓄積されていますので、牽引性脱毛症にかかりやすくなっているおそれがあります。

長い間髪を引っ張り続けることのほか、帽子での圧迫や同じ分け目を続けることによる頭皮への負担も、毛根への栄養素の欠乏や頭皮への負担を増やすため、牽引性脱毛症の原因となります。

牽引性脱毛症の予防方法とは

定期的に髪型を変える

長時間髪を引っ張ることで起きやすいのが、牽引性脱毛症。そんな牽引性脱毛症を予防するなら、定期的に髪型を変えるのが効果的です。

ポニーテールや三つ編み、お団子ヘアーなどは、髪を引っ張って結んだり絡ませたりするため、頭皮に負担がかかりがちに。毎日同じ髪型をし続けることで、牽引性脱毛症を引き起こす原因となってしまいます。定期的に髪型を変えるほか、結ぶ位置を少し変えるだけでも同じ部分に負担がかかるのを防ぐことができるので効果的です。

シュシュを利用する

髪を結ぶ場合、通常の髪ゴムではなく髪に負担の少ないシュシュを使うのがおすすめ。髪ゴムの場合しっかりと髪を束ねられますが、髪をまとめる強い力が毛根に加わってしまうおそれがあります。

一方、シュシュの場合は髪を優しくゆったりと束ねられるので、髪ゴムに比べて負担を軽減することが可能です。さまざまなデザインが販売されているシュシュは、ファッションの一部としても取り入れやすいので、おしゃれを楽しみながらできる牽引性脱毛症の予防策として利用してみてはいかがでしょうか。

分け目を変える

毎回違う分け目をつくるのも効果的です。牽引性脱毛症は髪の重さによっても生じやすいため、毎回同じ分け目にすると頭皮に負担がかかりがちに。分け目の部分から髪が薄くなるリスクが高まります。

分け目を固定するのではなく、毎日分け目を変えて負担を減らすようにすると良いでしょう。分け目を変える際、おすすめしたいのが「ジグザグ分け目」。直線の分け目よりもラインが長くなるジグザグ分け目の場合、頭皮や毛根にかかる負担が分散されます。髪がふんわり立ち上がるので、髪にボリュームをもたせることができるのも魅力です。

積極的に育毛に役立つ栄養素を摂る

牽引性脱毛症を予防し健康的な髪に育てるなら、毛髪の主成分であり育毛にとって重要なたんぱく質を摂取すると良いでしょう。また、たんぱく質だけでなく、髪の成長をサポートする亜鉛や鉄分、パントテン酸、ビタミンEなど、育毛に必要な栄養素を積極的に摂ることも大切です。

ほかにも、血行を促す働きや体を温める作用を持つトウガラシやショウガ、ニンニクなどの食品も◎。普段の食事から育毛に役立つ栄養素をバランス良く摂ることで、体の内側から牽引性脱毛症を予防し髪の成長を促せます。

牽引性脱毛症の対策

ヘアスタイルの変更

牽引性脱毛症になる原因の多くは、長期間髪を引っ張るヘアスタイルを続けてしまうことが挙げられます。そのため、こまめにヘアスタイルを変えるのも対策の一つとして有効です。髪の長い方は髪を結ぶ機会が多いと思いますが、毎日締め付けたり束ねたりして同じヘアスタイルにしている場合は、髪の毛を下ろす機会をつくり、頭皮を休ませるようにしましょう。

しかし、職業柄髪を結ぶ必要がある、髪型が決まっているという方もいるのではないでしょうか。そのような場合は、帰宅後はすぐに髪を解くようにすると良いでしょう。髪の毛を引っ張る時間を少しでも短くすることで頭皮に負担をかけないことが、牽引性脱毛症のリスクを下げるカギです。

頭皮マッサージをする

頭皮や髪の毛の状態を改善するには、毛根にしっかりと栄養が行き届くようにすることが大切です。強く引っ張られることによって負担がかかると、頭皮の筋肉が凝り固まってしまいます。その結果、筋肉の凝りで毛細血管が収縮。血行が悪い状態だと、髪の成長に不可欠な栄養分が頭皮に行き渡らず、発毛を妨げてしまいます。

そこで手軽に血行を改善できるのが頭皮マッサージです。頭皮を優しくマッサージして揉みほぐすことで、収縮してしまった頭皮の毛細血管を広げ、血流を改善できます。

ただし、力を入れすぎてしまうと産毛が抜ける、頭皮がうっ血するなどの逆効果を招いてしまうことも。頭皮を両手で優しく包むようにし、こめかみから頭頂部にかけて押し上げるイメージでマッサージすると良いでしょう。

育毛剤を使用する

本来であれば、自然な回復が見込める牽引性脱毛症。ヘアスタイルの変更やマッサージも大切ですが、早期改善に向けて体の内側から髪の成長に必要な栄養を摂ることも重要です。

効果的にアプローチするなら、毛根に栄養を直接届けるために育毛剤を使用するのも効果的。育毛剤には頭皮環境を整える効果や血行促進効果があります。長時間にわたって髪を引っ張り続けると頭皮が固くなってしまいますが、そんな固くなった頭皮を育毛剤で整えることで、血行が促進。頭皮にアプローチしてくれるので、牽引性脱毛症の対策として役立ちます。

ただし、使用する育毛剤にも注意が必要です。牽引性脱毛症の場合頭皮が強いダメージを受けているため、刺激の強い育毛剤を使用すると肌荒れを引き起こすおそれも。育毛剤を使う際は、成分表示を確認して、刺激が少ない無添加のものを選びましょう。

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